
初めてのトリミングを成功させるコツや注意点はいくつかありますが、とくに大切なことが2つあります。
それは質の高い道具を使うことと、決して無理をしないことです。
質の高い道具を使えばストレスフリーで仕上がりもキレイ
技術のない初心者こそ、質の高い道具を使うべきだと私は考えます。良い道具を使えばトラブルが起きにくく、ストレスフリーなトリミングとなります。
良い道具は壊れにくいので長く使えますし、多少高価だとしても長く使えば結果的に安く済みます。
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決して無理をしないこと
トリミング中、少しでも危険を感じたり、難しい・出来ないと思ったらすぐにトリミングを中止しましょう。
もし無理をしてしまうと思わぬ事故につながります。愛犬に大怪我させてしまう危険もありますから、無理は絶対にやめましょう。
自分にはできない、むずかしいと感じる部位はペットサロンでやってもらいましょう。
多くのペットサロンでは犬の部分的なお手入れサービスも取り扱っており、たとえば「爪切りのみ」や「足裏の毛カットのみ」なら、費用は数百円程度でしょう。
何日かに分けて行う
トリミングは重労働なので、初めてのトリミングは1日で終わらせようとせずに数日に分けてやりましょう。
腰痛・膝の痛みに注意
トリミング中は慣れない姿勢をとるので、人間の腰・背中・足などに負担がかかります。
自分の身長に合う高さのトリミング台を用意して、ムリのない姿勢でトリミングを行うのがオススメです。
犬用のトリミング台には、犬をつなぐためのリードフックが付いているので、犬が落下するのを防ぎます。
トリミング台は犬の歯磨きやブラッシング、散歩から帰ったときの足ふきなど日常のお手入れにも使えるので一台あると便利ですよ。
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楽しい雰囲気で行う(声がけ、アイコンタクト)
トリミング中はつい作業に集中して、無言や無表情になってしまいがちです。
しかしトリミングに慣れていないのは犬も同じです。犬は不安を感じていますから、犬の不安を取り除くためにも笑顔で話しかけたりこまめにアイコンタクトをとるなどして犬を安心させましょう。
楽しい雰囲気で行うことで犬のトリミングに対する苦手意識が軽減されるため、おとなしくトリミングさせてくれるようになります。
トリミングのやり方(カット→爪切り→肛門腺絞り→シャンプー→ドライ)
爪切りのやり方

爪切りに必要な道具:犬用の爪切り(初心者はギロチン型がおすすめ)、止血剤
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① 爪切りに犬の爪をセットして爪を切りましょう。
② 爪が切れたら、血が出たところに止血剤を塗り乾かしましょう。
③ 爪を切るとき、犬が爪切りに顔を近づけると危険なのでエリザベスカラーを付けて爪を切るのはオススメです。
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足裏の毛カットのやり方

足裏の毛カットに必要な道具:犬用バリカン(足裏の毛用)
足裏の毛をカットするときはヘッドの小さいバリカン(足裏専用バリカン)だと細かいところまでカットがしやすいです。
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① 犬の足裏は複雑な構造のうえデリケートなので、バリカンを使う際は細心の注意を払う必要があります。
犬の足裏にバリカンを押し付けると犬の皮膚や肉球を傷つける恐れがあります。絶対に刃を押し付けないよう、気をつけましょう。
全身の毛カットのやり方

全身の毛カットに必要な道具:犬用バリカン(全身用)
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① バリカンする前にブラッシングを行い、毛のもつれや毛玉を取っておきましょう。
毛にもつれや毛玉があると、バリカンの刃が立ちません。
毛量が多い犬はバリカンの前にファーミネーターを使いましょう。あらかじめ毛量を減らしておくことで、バリカンがスムーズに進みます。
毛量が多すぎると、バリカンの刃が立ちません。
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② ブラシやファーミネーターで下準備が出来たら、バリカンを使いカットしていきましょう。
カットを始める前に、バリカンにガイドを付けることを忘れないで下さい。
ガイドをつけ忘れたままカットを始めてしまうと、犬にハゲができます。
③ 肛門のまわりなどの細かい部分は、バリカンのガイドをはずすとカットがしやすいです。
バリカンのガイドをはずして使う場合は、刃が剥き出しの状態となります。この状態で犬にバリカンを押し付けてしまうと肌を傷つけ出血する恐れがあります。
刃を犬に押し付けないよう、気をつけましょう。
④ 使用中にバリカンの切れ味が悪くなってきたら、バリカンに詰まった毛を取り除きつつ刃に油を差すと切れ味が復活します。
⑤ バリカンの使用後は、刃についた水分・汚れを乾いたティッシュ等でしっかり拭き取りましょう。
刃に水分が残っていると、錆びて使えなくなります。
しっかりと水分・汚れを拭き取ったあとは、刃に油を差して湿気の少ない場所で保管しましょう。
肛門腺しぼりのやり方

そもそも肛門腺とは何か
肛門腺とは、肛門の左右にある袋に貯まる分泌物のことです。
肛門腺はたまりやすい子とほとんどたまらない子がいます。
月に一回程度絞るのが目安ですが、溜まりやすい場合は半月に一回しぼりましょう。
犬の肛門腺はにおいがキツいので、使い捨ての手袋をしてしぼると良いでしょう。
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絞り方
① 時計の文字盤の中心が犬の肛門だとします。時計の4時と8時の位置をつまんで絞ります。親指と人差し指で絞ると簡単です。
肛門腺しぼりは臭いが強烈ですし、飛び散る恐れがあるのでお風呂場でやるのが安全です。
絞るときは出てきた肛門腺が飛び散らないように、ティッシュ等でカバーしながら絞りましょう。
シャンプーのやり方

シャンプーに必要な道具:犬用シャンプー
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① 犬を洗うとき、シャワーの温度は少しぬるめに設定(37度前後)しましょう。
② 汚れを落とすためには、犬の毛を根元までしっかりと濡らしておく必要があります。
犬の被毛をかき分け、毛の根元にシャワーを当てて全身を十分に濡らしましょう。
毛の根元まで十分に濡れていないと、シャンプーが泡立ちませんし汚れも落ちません。
③ 犬用シャンプーを手のひらで泡立て、犬の身体に塗っていきます。
指の腹を使い、優しくマッサージするイメージで汚れを浮かせましょう。
シャンプーが目に入ると痛いですから、目や耳に入らないよう注意しつつ洗いましょう。
久々にシャンプーするときや、汚れがひどい場合は2回シャンプーしましょう。
④ 犬がリラックスできるように、シャンプー中は笑顔で声がけやアイコンタクトして犬を安心させましょう。
⑤ すすぎ残しがないよう、シャンプーを洗い流しましょう。
全身のぬめりがなくなるまで、手で触って確かめつつ念入りにすすぎましょう。
ドライのやり方

ドライに必要な道具:大きめのタオル、犬用ドライヤー(ブロアー)
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① ドライヤーの前に、タオルドライを念入りに行ないましょう。
ドライヤーよりもタオルドライが重要です。
大きめのタオルを使い、毛の根元にある水分までしっかり拭き取ることが大切です。
タオルドライをしっかりすれば、ドライヤー時間をかなり短縮できるので、速く乾かすことが出来ます。
逆にタオルドライが不十分だと、ドライヤーの風を当ててもなかなか乾きません。
② ドライヤーは温風を同じ箇所に当てつづけないよう注意しましょう。またドライヤーは犬から30cmくらい離しましょう。近すぎると犬が皮膚を火傷する危険があります。
皮膚の保湿のやり方
シャンプーで皮脂をとり過ぎってしまった場合、乾燥してフケが出たり皮膚のバリア機能が低下し、かゆみなど皮膚トラブルが起こりやすくなります。
皮膚トラブルを未然に防ぐためにも、シャンプー後は犬の皮膚を犬用の保湿剤を使って保湿しましょう。
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とくに冬場などに犬の皮膚の乾燥が気になる場合は加湿器の設置も効果的です。
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