犬は、なぜ可愛いのでしょう。かわいいと感じる理由は人それぞれですが、多くの人は犬のクリクリした丸い目、ふわふわのボディ、短い手足など「犬の見た目」をかわいい、と感じているようです。
また「しぐさ」や「人懐っこさ」など「愛嬌があるところ」をかわいい、と感じている方も多いでしょう。とにかく犬は、かわいい要素が満載ということです。
また人は、犬と見つめ合うことでオキシトシンと言う幸せホルモンが脳内で分泌され、ポジティブな感情になるそうです。見つめ合うだけで人を幸せにしてくれるなんて、犬はすごいですね。

犬が可愛いのはなぜ?

人でも動物でも、赤ちゃんって無条件に可愛いですよね。実は、人が「犬を可愛いと思う理由」と「赤ちゃんを可愛いと思う理由」この2つは同じなんです。
犬や赤ちゃんは「ベビースキーマ」を持つ
人が、犬や赤ちゃんを可愛いと思うのは、犬や赤ちゃんの見た目が人間の「本能」を刺激しているからなんです。
このように人間の本能を刺激するような可愛い見た目の特徴(犬や幼い動物が持つ身体的特徴)のことを「ベビースキーマ」と言います。
「ベビースキーマ」の具体的な特徴は以下のとおりです。

- 身体に対して大きい頭
- 目が大きく丸く、顔の中の低い位置にある
- 頬がふっくらしている
- 手足が短く動作がぎこちない
人間の場合だと「ベビースキーマ」は赤ちゃん〜子供に多く見られますが、犬の場合は成犬になっても「ベビースキーマ」を持ったままであることが多いです(とくに小型犬)。

犬が可愛く進化したのは人間と仲良くするため
また、犬は「ベビースキーマ」以外にも人間に可愛いと思ってもらうために進化をしています。そのほうが、人間と暮らしていく上で都合が良いからでしょう。
例えば、犬は眉を動かすための筋肉が発達しています。これは犬の祖先と言われるオオカミには無い特徴です。
犬は眉の筋肉が発達したおかげで上目遣いが出来るようになりました。他にも、目玉をぐるりと動かして白目を見せ表情を豊かにすることで、感情表現ができるようになりました。感情を顔に出すことで、人間とのコミュニケーションが取りやすくなったため、犬は人間と仲良くなることに成功したようです。

犬が可愛く進化したのは生き残るため
このように、犬は「ベビースキーマ」や「表情の豊かさ」など人に好かれるような身体的特徴をいくつも持っています。
人は可愛いと思ったものに対して「保護したい」「近づいてみたい」「そばに置いておきたい」「長く見つめていたい」などと思うそうです。
犬は見た目を可愛く進化させ人間に保護してもらうことで、野生だった頃よりも生存確率をあげることに成功しました。